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衝撃的だったDrタカハシ関係者の逮捕

2012年5月22日、エステ業界、とりわけ脱毛業務を行っているエステ店にとって衝撃的なニュースが飛び込んで来た。
全国に20店舗程度を展開していた脱毛サロン・Drタカハシの代表、高橋知之医師が逮捕されたというニュースだ。
容疑は医師法違反。
医師以外のスタッフが脱毛機器を使用して、大阪梅田店の顧客である女性に脱毛施術を行い、火傷を負わせたというのが直接の容疑だ。
代表者を含め、8人が逮捕されるという事件となった。
何故、衝撃的だったかと言うと、高橋代表は自分の販売する脱毛機を使用してマニュアル通りに施術した脱毛行為なら、施術するのがエステでも、絶対に医師法違反にはならないと公言していたからだ。

この機会に一度、エステの脱毛について整理してみようと思う。

この事件はテレビでも「脱毛の神様が逮捕された」などと報道されたり、ネット上でも各ニュースサイトで大きく取り上げられた。
今までも医師法違反容疑での脱毛エステの摘発はあったけれど、今回はやはりいろいろな意味で注目に値する。
今までのエステの医師法違反での事件と違う点は、経営者が医師であること、そして関連会社の役員を含めた8人の逮捕者が出たことだ。
通常は、被害者である顧客に施術をした従業員と経営者の2~3人が逮捕されるのに比べ、8人というのは何か今までの脱毛エステの医師法違反事件とは違う背景があるような気がした。

また、医師でありDrタカハシの代表者でもある高橋知之氏は、Pナインという業務用の脱毛機を開発、製造、販売しているということも、今までの事件とは異なる点と言える。
実際、第一回の公判で無許可で未承認医療機器を販売した薬事法違反での起訴を予告され、翌週には追起訴をされているのだ。
高橋医師は薬事法違反についても容疑を認めているようで、この2つの容疑について争うつもりは無いとの報道があった。

もうこれで将来的にも、エステのおける光脱毛行為が医師法違反であるかどうかの争いをする脱毛エステは現れないだろう。
この裁判の行方は業界中の人間が注視していたが、高橋代表があっさりと容疑を認めたことで、完全に光脱毛は医師法違反であるという事実が確定したと言える。
私もエステ業界の片隅で仕事をする人間として、この機会に一度、エステと脱毛について考え、備忘録的にサイトを作成して記録・加筆を続けて行きたいと思う。
最近はヒゲ脱毛などのメンズエステも増えてきた。
脱毛エステの裾野は確実に広がっている。
その割には業界で働く若いエステティシャンなどは、脱毛行為と医師法の関係や、過去の脱毛エステの事件などを全く知らない人も数多くいて、そういう人達が脱毛エステの置かれた現状を知ることに微力ながら役立てば、幸いだ。

メラス事件以来、エステはずっと医師法違反に悩まされてきた。

一番最初にエステの光脱毛が医師法違反で有罪判決をを受けたのは、2002年の東京港区の脱毛サロン・メラスだったと記憶している。
この時は女性顧客の口の周りにレーザーを照射して、完治不能の火傷をおわせたという内容の報道がされた。
当時は一部のエステではレーザー脱毛機を使用していた。(医療用に比べ、出力は低いが光源はレーザー)
この事件では医師法違反と業務上過失傷害で有罪判決が出ているので、被害者の方の火傷の被害はかなりのものだったのかもしれない。

この事件でエステの行う光脱毛は医師法違反という判例を作ってしまう。
過去、数度にわたるエステのニードル脱毛の医師法違反事件が不起訴になっているという事実を勘案すると、何故この時に業界全体で尽力して法廷闘争をしなかったのか、という後悔は今でも残っている。
しかし、エステ業界は各自バラバラで、こういう非常事態でもまとまる事はないのが実情だ。
危機感の欠如というか、問題意識が希薄というか・・・・。

この後、時系列で検証していきたいと思っているが、前述したとおり、ニードル脱毛は皮膚組織を破壊しても医師法違反には問われないというのが現状の認識だ。
仮に逮捕されても、不起訴になる可能性が高い。
エステの行う光脱毛は光脱毛が医師法違反であるというのは、厚生労働省の通達に基づいているのだが、その通達が出た後に、経済産業省や東京都からはエステの光脱毛を容認するかのような文書が出されている。
これも後で検証していきたいと思うが、この行政機関によるダブルスタンダードのような現状が、エステの脱毛を違法行為との境界線の真上に置くような原因の一つにもなっているのだ。
現在、業務用脱毛機で営業しているサロンや、これから参入を考えている人、または脱毛業務からの撤退を検討しているサロンの方達の参考になるような有意義な情報が発信できれば、と思う。

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